モバイル書斎の遊技術/山根一眞
現代の南方熊楠というか、博学士であらせられましょう、山根氏は。ノンフィクション作家である氏は、デジタル機器を屈指して、常時複数抱えている氏の仕事を片づけようと工夫に工夫を重ねていらっしゃいます。

もちろん、ワープロやパソコン、パソコン通信などは、誰よりも早くに取り入れているので、現代で言うところのITを先取りした宿命から、読んでいて笑ってしまうところがたくさんあります。

私としては、書類や雑貨の整理に、氏の考案した「山根式A4袋ファイル」を採用させていただいてます。これ、とても便利。

角形2号の封筒を使って、切り抜いた記事やカタログ、ちょっとした部品などを、この封筒に入れて管理してしまおう、というものです。

詳しいことは著書にゆずりますが、氏のフィールドワークから得られた経験でつくられた整理法は、今でも、研究機関などで採用されているようです。

「どこでも仕事をしてやるぞ〜」という氏の執念が数々のオリジナルグッズを生み出しています。ひとつ間違えばオタクですが、少年のような遊びごころが妙に親しみを覚えます。