Q19 ワイン用のブドウってあるの?

ワイン用のブドウというのがあります。これを醸造用ブドウといいます。

世界のブドウを大きく分けると3つに分けることができます。

まずはヨーロッパ系のブドウで「ヴィティス・ヴィニフェラ種」という学名です。
これがいわゆる醸造用ブドウで、白ワイン用のシャルドネとかリースリングなど。
赤ワイン用でしたらカベルネ・ソービニオンとかメルローとか・・・。

そして、アメリカ系のブドウ「ヴィティス・ラブルスカ種」という学名。
これは生食用であり、デラウェア、キャンベル、ナイヤガラ・・・などがあります。
日本人が言うところの「ブドウの香り」というのは、たいていはアメリカ系だと思います。
でも、このブドウでワインをつくると、新鮮なうちはいいのですが、熟成すると
独特なfoxフレーバー(狐臭)といわれる香りが気になります。

3番目には、野生ブドウです。
山ブドウがこれにあたるのですが、オス・メスの樹が別々にある、という特徴があります。十勝ワインでは自生している山ブドウ(ヴィティス・アムレンシス)でワインをつくり、
「アムレンシス」の商品名で製造しています。

本州でつくられるブドウ、甲州とかマスカット・ベリーAなどは、醸造・生食兼用ですが、
近年、醸造用品種の植え付けが進んでいます。

北海道での醸造用品種は、後志地区でケルナー、バッカス、モリオマスカット、富良野ではミュラー・トゥルガウ、十勝ではザラジュンジェといった白品種があり、赤ワイン用では、全道的にツバイゲルトが多く栽培されています。

十勝ワインの赤ワイン用品種には、みなさんご存じの「清見」や「清舞」がありますね。
これは、れっきとした醸造用品種です。