Q12 今話題のポリフェノールって何?

ベンゼン環に「-OH」基をもつものがフェノールですが、この水酸基が数個以上もつ植物成分の総称をポリフェノールといいます。抗酸化能ということばを耳にしたことがあるでしょうか。

活性酸素が、ガンや心臓病、老化の原因のひとつになっているといわれています。この活性酸素を消去する能力が抗酸化能であり、ポリフェノールが活性酸素を消去するということで大きな注目をあびることになったのです。

ブドウ・ワインの中にあるポリフェノールは、赤ワインの色素(赤い色)であるアントシアニン、渋み成分のタンニン、ブドウの種子に存在するプロアントシアニジンなどがあります。中でも、ワインブームとなるきっかけをつくったのが、同じくポリフェノールのリスベラトロールという物質です。

フランス人が脂肪分の多い食事をしているにもかかわらず、心臓病の発生率が低い、という論文が、1993年に発表されて、その要因として赤ワインの消費量が多いということと相関があるということで、大きなニュースになりました。
これが、赤ワインブームを引き起こすことになったのです。

この中でリスベラトロールの抗酸化活性が大きくクローズアップされ、さらに、ポリフェノールの研究へと広がりました。

ポリフェノールは、植物の樹皮、表皮、種子などに多く存在するために、加工の段階で取り除かれることが多かったのですが、赤ワインの場合、ブドウの皮ごと仕込む「かもし発酵」がポリフェノール成分を、たっぷりと含む要因になったのですね。